小さなプロダクトがLivertyを生み、Livertyがリバ邸を生んだ。
リバ邸六本木卒業生/BASE株式会社代表取締役CEO 鶴岡裕太
当社は、「現代の駆け込み寺」をコンセプトに掲げ、「世の中の枠組みや空気に苦しくなった人たちが集まる居場所であり、そこで各自が何かしら独自のアウトプットを追求する場所」をシェアハウス事業を通して各地に創っている企業です。
今回、初代リバ邸六本木の卒業生であり、BASE株式会社代表取締役CEOの鶴岡さんにお話を伺ってきました。
初代六本木メンバー「鶴岡裕太」プロフィール
名前:鶴岡裕太(以下:鶴岡)
在籍:リバ邸六本木
期間:2012年春〜2013年春
略歴:リバ邸設立以前よりCAMPFIRE社のインターンとして大学休学中にエンジニアとして参画。
リバ邸の発祥となるLivertyにてネットショップ作成サービス「BASE」をリリース後、起業。
左:片倉氏 右:鶴岡氏
以下、対談形式にてお送りします。
鶴岡氏(鶴岡)
片倉廉氏(片倉)
大学を休学してCAMPFIRE社のエンジニアインターンに。
片倉:本日はお時間ありがとうございます、よろしくお願いします。
鶴岡:こちらこそ、よろしくお願いします。
片倉:あの、すいません。最初にですが…
鶴岡:はい。
片倉:オフィスがすごすぎませんか…入り口で記念写真撮っちゃいました…
鶴岡:このビル、実はぼくがはじめて家入さんと関わらせて頂いた、CAMPFIRE社があった柳ビルの跡地にできたビルなんです。
片倉:えっ、CAMPFIREってもともと六本木にあったんですか?
鶴岡:そうです。元々ぼくは当時通ってた大学を休学してこの場所にあったCAMPFIREのエンジニアインターンに参加させてもらってたんです。
片倉:インターンで関わってた場所に起業して戻ってくるってすごく夢がありますね…!
鶴岡:この場所に戻ってこれたのは偶然も重なった面はあるのですが、やっぱり嬉しいです。
ちなみに、BASE社のオフィスの会議室にはすべてこれまでオフィスを構えていた場所の名前をつけてあります。
片倉:ほんとだ!CAMPFIRE社のオフィスの会議室ひとつひとつにもミッションが部屋の名前としてつけられてると思うんですけど、そうやって思想とかストーリーが感じられるのってすごくいいですね…
片倉:家入さんと鶴岡さんはとても仲が良いイメージなのですが、どういった関わり方をされて今のような関係性になったんですか?
鶴岡:ぼくは元々、CAMPFIREのインターンに魅力を感じてて。
もちろん家入さんの考え方とかをネットで見ててすごい尊敬はしてたんですけど、CAMPFIREのインターンに参加させて頂くことでエンジニアの力をつけたいと思ったのが最初のきっかけでした。
なので、採用担当の方も家入さんではなかったし、インターンに無事合格してからも2〜3週間くらいは家入さんを見かけたこともなかったです。
片倉:オフィスに家入さんがいない”あるある”って、その当時からだったんですね…
鶴岡:そうですね。ただ、家入さんと実際にお会いしてからはCAMPFIREの仕事とは別に家入さん個人が手掛けてたプロダクトとかもちょっとずつお手伝いする機会が増えてきて。
気づいたら、家入さんと連絡取り合うとかじゃなくて、常に一緒にいるような感じになっていました。
小さなプロダクトがLivertyを生み、Livertyがリバ邸を生んだ。
片倉:家入さんのお手伝いってどんなことされたんですか?
鶴岡:なんでもやってました。サイト作ってみたり、家入さんが思いついたサービスを形にしてみたり。
その頃に生まれたのが顔面広告.comとかで。
ぼく以外にも家入さんの元にアイディアを持ってくる方とかがいて、そこで家入さんがLivertyを立ち上げました。
片倉:あ、そうだったんですね!元々Livertyがあって拡大していったのではなく、活動が拡大していったからLivertyが生まれたという。
鶴岡:そうですね、当時のCAMPFIRE社のオフィスフロアと別のフロアに家入さんが自由に使ってるスペースみたいなのがあって、そこでLivertyに関わってる人が集まってきてました。
片倉:「BASE」もそのプロダクトの中から生まれたんですよね?
鶴岡:そうですね。「BASE」は元々、ぼくの母親が「オンラインショップやってみたい」と言っていたのですが、簡単にはじめられるサービスが当時はなかったんです。
で、Livertyの中で生まれたサービスとかにもPayPal決済を入れていたのですが、これってぼくはエンジニアだからできるけど一般の方にはちょっとむずかしいなって感じてました。
そこで家入さんや松山太河さんに「BASE」の原案をだしてみたら「いいじゃん!」って言ってもらえて。
「BASE」は2012年11月にリリースしたんですけど、家入さんがリツイートとかして拡散してくれてからすごい反応があって。
自分みたいなしがないエンジニアがやってることにも反応があって、やっぱりインターネットって楽しいなって思ったのをすごく覚えています。
翌月の12月に家入さんや数人の方に出資を頂いて法人登記しました。
片倉:すごいスピード感ですね…!!!
鶴岡:自分で立ち上げることになったときに、これまで手伝ってた経験が活きました。
それで、当時Livertyにいた方にもお手伝いをしてもらいながら「BASE」の立ち上げ初期を過ごしていたんですけど、そのタイミングで家入さんが初期のリバ邸六本木を設立しました。
といっても当時はまだリバ邸って名前ではなくて、Livertyに関わってる人たちの寮みたいな感じでした。
リバ邸が「現代の駆け込み寺」になるまで。
片倉:というと、リバ邸って名前になる前の時代があったってことですか?
鶴岡:そうですね、「リバ邸(六本木)」が生まれたのはオープン数ヶ月後で、少しづつ朝活などの活動で外部の方も気軽に出入りできるようにしていく流れができてきたときに家入さんが「現代の駆け込み寺」として正式に発表したんです。
リバ邸になる前は半分くらいが「BASE」に関わってくれてる人で、インターネットオタクの寮みたいな感じでした。
その当時はまだリバ邸として打ち出してたわけじゃなかったので「現代の駆け込み寺」って感じではなかったんですけど、インターネットが好きな人たちしかいなかったので、とても居心地が良かったことを覚えてます。
片倉:考えが近い人同士でいられる環境ってほんとに大事ですもんね。
鶴岡:まさにその通りで。
コミュニティって大切で、全員がインターネット大好きな人だったので、恥ずかしげもなく意識高くいられる場所になってました。
リビングにいて雑談で話す内容とかも他のサービスの話とかで。
で、こういった環境はリバ邸のコンセプトである「現代の駆け込み寺」でも一緒だと思っています。
片倉:というと…?
鶴岡:意識が高くても低くてもなんでもよくて、自分が思っていることとかやってみたいことを阻害されないコミュニティに身を置くことによって、人って小さな一歩を踏み出せるようになるんじゃないかなって。
ぼく自身、「BASE」のリリースのときは家入さんに背中を押してもらって一歩進むことができたし、インターネット好きが当たり前のリバ邸って環境にいたからこそ躊躇なく没頭できたと思っています。
片倉:なるほど…!たしかに自分のやってみたいこととか好きなことを否定されない環境って本当に大事ですよね。
いまもリバ邸にはいろんな変わった人がいるんですけど、その人の活動に口出ししたりとか嘲笑するような文化がないのがすごくいいなって思っています。
自分がいたい環境に身を置くこと。
片倉:改めてリバ邸の原点のお話を伺えてよかったです!
リバ邸を卒業した方として、これからリバ邸に住もうか悩んでる方とか、既に住んでる方になにかメッセージを頂いてもよろしいでしょうか!
鶴岡:そんな大層なことは言えないのですが…。
でもやっぱり、さっき話してたみたいに「自分がいたい環境に身を置くこと」は本当に重要だと思います。
自分が挑戦してみたい小さな一歩を笑われないような環境に身を置くこと。
自分が好きなものを堂々と好きといっても受け入れてくれる環境に身を置くこと。
自分が「そこにいてもいいんだ」って思える環境に身を置くこと。
そういった居場所としてリバ邸に住んでみるとか遊びに行ってみるって小さな一歩を踏み出してみるのはすごくいいんじゃないかなって思います。
片倉:ありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします!
鶴岡:こちらこそ、よろしくお願いします。
リバ邸の活動、応援してます。